エネルギー資源枯渇に代わる可能性を秘めるユーグレナ

エネルギー資源枯渇に代わる可能性を秘めるユーグレナ

石油に代わるバイオ燃料とは

石油に代わるバイオ燃料とは 今、世界で石油に代わるエネルギーとして実用化段階に入っているのはバイオ燃料です。
バイオ燃料にもいろいろありますが、実用化段階なのは、バイオエタノールでバイオエタノール利用の先進国ブラジルでは、バイオエタノール100%を利用した自動車が走っています。
日本のホンダ、トヨタ、三菱、日産など早い会社で2006年からバイオエタノール車をブラジルで販売していますが、日本ではあまりこの事実は知られていません。

このバイオエタノールはトウモロコシやサトウキビに含まれる糖分から作られます。
糖分を含む植物であれば、バイオエタノールを生産することができます。
エタノールは油ではありませんが、燃料として利用可能です。

藻の仲間のユーグレナもバイオ燃料として利用可能

トウモロコシから石油代替エネルギーを作ることができるのも驚きですが、良く考えてみると植物のナタネやゴマ、椿から作られるナタネ油、ゴマ油、ツバキ油などたくさんの種類の油が作られています。
また、動物も体内に脂肪をたくさん持ち、必要に応じてエネルギー源として利用しています。

従って、動物・植物の二面性を持つユーグレナからも油分を取り出すことが可能です。
しかもユーグレナは、脂質(脂肪分)が自身の重さの最大約80%もあり、人の体脂肪が平均で約20%前後と比べると圧倒的な肥満タイプと言うことができます。
ナタネ、ゴマでも最大約50%ですから、それと比べてもユーグレナは脂肪分の肥満タイプです。

実用化が進んでいるバイオエタノールに代わって他の植物・動物から抽出された油分が石油代替エネルギーとして利用可能になる可能性が十分考えられます。


ユーグレナはジェット燃料として最適

ユーグレナから抽出される油分は、その組成がジェット燃料に近いことから、まずはジェット燃料の代替エネルギーとしての利用が検討されています。

バイオエタノールの問題点とユーグレナのメリット

バイオエタノールの問題点とユーグレナのメリット バイオエタノールには決定的な問題点が存在しています。
それは、バイオエタノールが必要になればなるほど、食料としてのトウモロコシなどが食料として利用できないこと、また食料を栽培すべき大地が代替エネルギーに利用され、食糧生産と競合するという弊害が生じることです。

一方、ユーグレナにはメリットとして、1)食料として既存の食物が栽培される環境を必要としない、2)成長が早い、3)油(エネルギー)を作る効率が高い、4)二酸化炭素の吸収能力が高く地球環境に優しい、5)大量かつ安定増殖が簡単ということがあります。
将来的には、バイオエタノールで走るエンジンが開発されたように、ユーグレナからできる燃料で走る車のエンジンなどが開発され、石油エネルギーにとって代わる可能性があります。