食糧問題を解決する可能性を秘めるユーグレナ

食糧問題を解決する可能性を秘めるユーグレナ

世界の食糧事情

世界の食糧事情 日本の現状は少子化で人口減が懸念されていますが、世界的にみると、現在の地球の人口は約70億人以上で、ますます増加していくこと、及びそれにつれて食物を育てる耕作地などの減少で食糧生産そのものの減少で食糧不足問題が加速度的に大きくなっていく恐れがあると言われています。
加えて、発展途上国では、地球環境悪化による異常気象などで飢饉が起こり、飢餓で十分な食料が入手できていない人口が約10億人いると言われています。

また、発展途上国では食糧が、あったとしても低栄養な食品・食料ばかりであれば生命を十分に維持できるとは言えないこともあり、食糧問題は人類にとって大きな問題となりつつあります。

ユーグレナは育てやすく効率が良い

どんなに栄養価が高くても育てるのが難しければ食糧難を救うことができません。
しかし、ユーグレナは植物の性質を持つことで、光合成によって成長していくので太陽光と水、空気があればどこでも原則、育てることができます。
そして、その栄養素の生産効率はなんと稲の約80倍とも言われています。
自動車で言えば、燃費の良い省エネカ―であり、作物で言えば手間いらずで、栄養価の高いものを作ることができます。
また、高濃度の二酸化炭素の中という過酷な環境下でも成長していける生存能力の高さも注目すべき部分です。
大気中の約1000倍という高い二酸化炭素濃度の中でも元気に生育していく能力を持っています。


ユーグレナの持つ高い栄養価が地球を救う

ユーグレナには、動物と植物の両方の性質があることから、その栄養価の高さには驚くべきものがあります。
動物(魚)に多く含まれるDHA、EPA、ビタミンB1などや植物に多く含まれるビタミンCや葉酸など両方の栄養素が含まれています。具体的には以下の59種類の栄養成分が含まれています。

分類 栄養成分名
ビタミン類 ビタミンB1、ビタミンC、ナイアシン、α-カロテン、 ビタミンB2、ビタミンD、パントテン酸、β-カロテン、 ビタミンB6、ビタミンE、ビオチン、葉酸、 ビタミンB12、ビタミンK
・ビタミン13種類中、全種類を含有しています。
・カロテンは摂取すると体内でビタミンAに変化します。
ミネラル類 マンガン、鉄、カルシウム、カリウム、銅、亜鉛、マグネシウム、リン、ナトリウム
・必須ミネラル16種類中、9種類を含有しています。
アミノ酸類 必須アミノ酸 バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、スレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、トリプトファン
・体内で合成されないため、外部より摂取する必要のある  必須アミノ酸9種類中、全種類を含有しています。
非必須アミノ酸 チロシン、グリシン、セリン、シスチン、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、プロリン
・体内で合成される非必須アミノ酸11種類中、9種類含有しています。
・ヒトの体内で生命を維持するために必要な必須アミノ酸9種類と非必須アミノ酸11種類を含めたアミノ酸20種類の内18種類を含有しています。
不飽和脂肪酸 DHA、EPA、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エイコサジエン酸、アラキドン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサペンタエン酸、ジホモγ-リノレン酸
・体内で生成されないため外部より摂取する必要のある必須不飽和脂肪酸6種類中、全種類を含有しています。
・必須不飽和脂肪酸は、α−リノレン酸、DHA、EPA、リノール酸、γ−リノレン酸、アラキドンサンの6種類です。
その他 パラミロン(β-グルカン)、ルテイン、ゼアキサンチン、GABA、スペルミジン、プトレッシン

栄養成分の高い吸収率が特徴

栄養成分の高い吸収率が特徴 ユーグレナは、生命の維持に必須であるビタミン、ミネラル、必須アミノ酸、必須不飽和脂肪酸などを豊富に含んでいるほか、もう一つ大きな特徴があります。
それは、これらの栄養成分が体内で吸収される率が高いことです。

実は、動物と植物の細胞には大きな違いがあります。
植物の細胞には細胞壁があり、消化されにくく、動物の細胞にはそれがないため消化されやすいという違いがあります。
植物にも大豆などには豊富なたんぱく質が含まれていますが、例えば、タンパク質だけに限って見ると、動物性たんぱく質に対して植物性タンパク質は8割以下の消化率しかありません。

ユーグレナは動物と植物の両方の性質を持っているために、植物の性質を持ちながらで細胞は動物の細胞となっているので細胞壁がなく、吸収されにくい植物性の栄養成分が吸収されやすくなっています。
ユーグレナの栄養成分が消化される率は93.1%という数字が報告されています。

植物の栄養成分が吸収されにくい理由

なぜ、植物の栄養成分は消化されにくいのでしょうか? 
その理由は、簡単に言うと動物は外敵から身を守るために闘う、または逃げることができますが、植物は外敵から逃げることができない自分自身を守るために細胞壁を厚くしています。
丁度、果物の種子が硬い殻で覆われて果肉は食べられても、種子は硬くて簡単に食べられないため、捨てられるのでそこから芽を出すことができることに例えることができます。